生駒の「日本初」と聞いて、「そんなものあるのかよ?」
今でこそ大阪近郊のベットタウンとなった生駒。
さて、8月29日は日本初のケーブルカー、
「生駒の聖天さん」
ちなみに、今も駅名として残る「鳥居前」という名称は、かつて目の前に鳥居があったことから名づけられたもの。
当時あった鳥居は移され、現在は宝山寺の参道に残されています。
生駒ケーブルですが開業したのは1918年。2018年でちょうど100年と
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今も昔も変わらない「聖地巡礼」
遡ること今から100年ほど前。
都市間を結ぶ鉄道とともに、
生駒ケーブルも大阪から宝山寺へ参詣するためのルートであり、
また、有名なお寺を呼ぶという今では考えられないようなことも行われており、京阪は
有名なお寺呼んじゃおうぜ
と、
100年前の人たちにとって神社や
もしかすると、昔の人は宝山寺へどこかのテーマパークへ行くようなライトな感覚で参拝をしていたのかもしれませんね。ブラタモリでよくタモリさんが「聖と俗が行きかう」と表現していますが宝山寺もまさにそのひとつだったのかもしれません。
生駒ケーブルのここがすごい
2018年8月29日で開業100周年を迎えた生駒ケーブル。日本初のケーブルという点だけでなく、このほかにも他のケーブルではなかなか見られない特徴的な設備があります。
ケーブルカーなのに踏切
まずは踏切があるということ。そもそも、一般的にケーブルカーは人っこ一人いないような山合いに造られているもの。そんなこともあって、そもそも人が往来するということが想定されていないのがほとんどです。
ところが、生駒ケーブルはご存じのように宝山寺駅までの間に住宅がならび、人の往来もあることから踏切がいくつか存在しています。なかでも、もっとも特徴的なのが車が通行できる踏切があるということ。
これは全国的にもここ以外で見かけることはないのでは?というくらい貴重な構造物なんです。
複線のケーブルカー
一般的なケーブルカーは線路が一本。中央でお互いの車両が行きかいできるような構造になっています。
ところが、生駒ケーブルに関しては鳥居前~宝山寺間は複線、2本の線路が引かれています。
通常はどちらか一本のみを使用していますが、年末年始などのお客さんが多い時期には2本の線路をフル活用してお客さんを運びます。
ケーブルカーは中央で行きかうという構造上、鳥居前~宝山寺の中央部にあたる箇所では2×2で4本の線路が。(4本線路があるのを複々線といいます)
都市部でこのように4本の線路が引かれている場所は見られますが、生駒の、それも山へと登る途中にこのような構造物があるのは極めて珍しいんです。
生駒ケーブル開業100周年を記念した様々なキャンペーン開催中!
2018年8月29日に開業100周年を迎えた生駒ケーブル。開業100周年を記念して、様々なキャンペーンが開催されています。
「観光生駒」と呼ばれ、大きな賑わいを見せた生駒。その観光客を運び続けてきたのがこの生駒ケーブルです。
100年前も、そしてこれからも。生駒の街の形や観光の楽しみ方は変われど、篤い信仰を集め続ける宝山寺。
生駒ケーブルはこれからも、そんな参拝客を運び続けることでしょう。
なお、「いこまつうしん」では、生駒ケーブル100周年を記念し、宝山寺界隈や生駒山の歴史やこれからに関するインタビュー記事を掲載する予定です。ぜひ、ご覧ください。